4月29日夜、サンパウロ州カンピーナス市のビラコッポス空港に米国ファイザー製薬のコロナワクチン100万回分が届いた。保健相はこれを機に同ワクチンを積極展開したがっているが、このワクチンはボルソナロ大統領との因縁が深い。4月30日付現地紙が報じている。ファイザー製薬ワクチンは米国内や欧州で使われている主要ワクチンで、1回の接種だけで90%超の効用を示すなど、高い効果を挙げていることから、ブラジルでも以前から関心が高かった。保健省が3月にファイザー側と交わした契約によると、9月の終りまでに1億回分のワクチンがブラジルに送られることになっている。マルセロ・ケイロガ保健相は4月30日、世界保健機関(WHO)主催のパネル・ディスカッションで、現在はワクチン不足で接種が滞っているから、ワクチンが余っていたら融通してくれるよう依頼。さらに、ファイザーとワクチンの追加購入契約を結ぶ意向で、「2021年中に全国民へのワクチン接種を完了させることが可能になる」と宣言した。ただ、ファイザー・ワクチンはボルソナロ大統領との因縁が深い。昨年8月にはファイザーから7千万回分のワクチン提供の申し出があったが、契約条項に不満を持ち、連邦政府が拒否した経緯があるからだ。この件は現在行われている上院のコロナ禍CPIの争点の一つで、大統領の責任が問われている。また、ボルソナロ氏は昨年12月、同ワクチンに関して「接種するとワニになるぞ」という意味不明の発言も行っている。ワクチン接種が進む昨今でも、いわゆる「否定論者」と呼ばれる人たちがワクチン接種を拒んでいる。だが、パラナ州ロンドリーナのある病院では、ワクチン接種を受けるのを拒否したために命を落とした医療関係者が2人出ている。そのうちの1人は、途中で気が変わって接種したものの、2度目の接種の前に感染して亡くなったという。そうしたことがあったからなのか、同病院では、当初は31人いた医療関係者のワクチン拒否者が10人に減ったとか。
ワニ?
副反応があるとか言うならわかるけれど、ワニになるとは一体・・・。