1: 稼げる名無しさん 2021/05/25(火) 14:52:41.95 ID:W07E8DIy9.net
【書評】『実力も運のうち 能力主義は正義か?』/マイケル・サンデル・著 鬼澤忍・訳/早川書房/2420円【評者】鴻巣友季子(翻訳家)最近、「親ガチャ」という言い方を聞く。どんな境遇に生まれつくかは運次第、本人に選べるものではないという意味だ。本書は、まさにそうした「不公平」について論じている。著者は「ハーバード白熱教室」のあの教授だ。副題の「能力主義」は英語では「メリトクラシー」。成果主義、学歴主義などと言い換えた方がしっくりくるかもしれない。本書で最もわかりにくい一つが、merit and desertという考え方だろう。成果とそれに対する評価、又は、有能さとそれに値する報い。この「値する」という概念が難しい。たとえば『チャーリーとチョコレート工場』の坊やは、夢の工場見学に行く稀少なチケットを引き当てる。彼には見学の「資格」はあるが、人間としてそれに値するわけではない。偶然で手に入れたものだから。サンデルは人間の生まれや生来の資質も、それによって醸成される能力も、同様に運の賜物であると考える。かつてのアメリカは「多様性と変化」を重んじ、それゆえにアメリカン・ドリームの実現する国だった。ところが、一九八〇年代にグローバリゼーション政策に舵を切り、同時に、ハイテクがマンパワーを逐い始めたことで、思わぬ副作用が起きた。それらに対応するには、新しい技術や高度な専門知識が求められ、大学で学位取得の必要が増した。出願者が増えて一流大学の門はますます狭くなり、親は学歴闘争に勝つために、資金を投入して「軍拡」し、ハーバード大などには富裕層しか合格できなくなった。学歴格差は拡大、社会的流動性が減少し、特権階級が固定化した。かつてのアメリカの強みが、皮肉にもこの国を縛りつけているのだ。「努力と才能があれば何にでもなれる」は、本当に正義なのか? 闘争の敗者に屈辱を、勝者におごりを与え、分断を深めるだけではないのか? と著者は問う。では、解決するためには? この社会分析は日本の受験社会にも大いに通じるだろう。痛い本である。※週刊ポスト2021年5月28日号
1001: 以下名無しさんに代わりまして管理人がお伝えします 1848/01/24(?)00:00:00 ID:money_soku
まぁこれは確かにそうかも。
丈夫な体で教育を受けさせてくれる親の元に生まれたのは感謝だお。
仕事やスキルに関しても良き人とのめぐりあわせがあったのかと思うお。