番組では「塩ラーメンの世界」を特集し、ラーメン情報を世界に発信するエンジニア・藤野弘行氏が案内人として登場した。“令和のトレンド”の貝ダシや煮干しダシ、鶏ダシなど、絶品塩ラーメンを提供する人気店を次々と紹介。ダシだけでなく自家製麺やトッピングのチャーシューなど厳選食材を使用し、調理法も工夫が凝らされるなどこだわりは千差万別のようだ。
番組後半で藤野氏は、いまや国際食として愛されるラーメンの魅力を3点挙げた。まず1つ目は「店の数だけ味がある『バリエーション』」、2つ目は「老若男女に愛される『親近感』」。そして3つ目は、「『1000円の壁』で磨いた師弟職人たちの『守破離』」だという。
伝統を受け継ぎつつ新たなものを生み出す「守破離」はラーメンの世界でも通じるといい、それが体現された店として9年間修行を積んだベトナム人店主の店が紹介された。そのVTRが紹介されると、マツコがこう漏らしたのだった。
「でもアタシそろそろ、その『1000円の壁』っていうのを、ちょっとアタシたち食べる方も『1000円超えたら高い』って思うのを少し考え方を変えてあげないと」
続けて、「あれだけ材料を使ってて、1000円以内に収めてたら、まぁ利益そんなに出てないお店多いと思うよ」とコメント。藤野氏も同調しつつ、「これからその壁というのは動いていくかなと思いつつ、この(「1000円の壁」という暗黙の)ルールのなかで腕を磨いてきたってやっぱりスゴいなと」と語っていた。
それでもマツコは店側の利益を気にかけ、「たまに“人情の店”とかってさ、未だに『390円で』とか言ってるの、やめてくださいね。ホントに。もう老後の資金ちゃんと貯めてくださいよ!」と訴えていた。
一昔前は“ラーメンは安く食べられる”という概念があったことから、価格が1000円を超えると心理的に高いと感じてしまうことを指す「1000円の壁」。マツコの主張を報じるニュースサイトのコメント欄やSNSでは、理解を示す声が上がった。
《相応の料金を支払うことに抵抗は感じません》
《拘りがあって美味しいものは、それなりの値段で当たり前かと》
《ラーメンの品質や手間、味を考えれば価格としてはとっくに1000円の壁は超えてると思います》
いっぽう原材料費価格の高騰や円安による影響で値上げは止むを得ない状況だが、顧客側の賃金が上がらず苦しい懐事情を抱えている人も……。
《価値を認めないのではなく、食べる側の予算が合わないだけ》
《収入が増えてないのに認識だけ変えて支出が多くなることに納得しろはむずいっしょ》
《ラーメンとの対比じゃなくて、自分の収入と比べてラーメン1,000円は高いという事》
また「1000円の壁」について、“昼食代”を基準にして考える人も少なくないようだ。こんな声がチラホラ上がっていた。
《賃金上がらないとランチでは無理じゃない?》
《1000円の壁とは昼飯に支払える金額の壁だと思っている。普段の昼の事である。私にはその壁があるが、だからたまに1500円位のラーメン食べると、特別感があって嬉しい。壁は私の問題で、マツコさんの様な方は2000円でも高くないのかも》
《考え方を変えるというよりも現実的に昼食の予算は1000円以内という会社員や学生は多いと思うよ》
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