テスラ、好調だった中国で変調-抗議に販売急減、事故が重なる
この日のテスラ株の終値は2.5%安の563.46ドルと、3月8日以来の安値。同社の時価総額は、フェイスブックを一時的に上回った1月下旬以降で約3000億ドル(約32兆7600億円)が吹き飛んだことになる。
キャシー・ウッド氏のアーク・インベストメント・マネジメントが今週に入ってテスラ株の持ち分を増やしても、投資家のセンチメントを上向かせるには至らなかった。
テスラ株に対する投資家の信頼感は今月、中国や米ワシントン州での事故、中国主要市場での成長に疑問を投げ掛けるデータ、ドイツ工場での生産の遅れといった一連の悪材料によって損なわれた。
こうした状況に大手自動車会社との競争や世界的な半導体不足も重なっていることを踏まえれば、テスラ株が月間ベースで2019年5月以来の大幅安に向かっているのも驚きではない。
ロス・キャピタル・パートナーズのアナリスト、クレイグ・アーウィン氏は「テスラの中国での成長鈍化の話は、誰にとっても大きな注意点になる」と指摘。
さらに、投資家にとっては「中国メディアがオートパイロットの事故の映像を流し、これら動画の広範なシェアを当局が許していることもショックなはずだ」と語った。
また、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の一連のツイートで仮想通貨の価格が大きく動いたことも、テスラ株にはブーメランのように響いている。
マスク氏のマッチポンプ、ビットコイン敬遠し始めたウォール街
ウェドブッシュのアナリスト、ダニエル・アイブス氏は電話でのインタビューで、テスラ株が「良くも悪くも」ビットコインの価格と強く結びついていると指摘。
「ビットコインに関するマスク氏の行ったり来たりの言動は、投資家が見続けることを望んでいない余興だ」と述べた。
テスラ株、1月以降で時価総額約33兆円吹き飛ぶ-重なる悪材料
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