1: 稼げる名無しさん 2021/06/01(火) 17:28:32.53 ID:rbjJNHMM9.net
投信なら安心だと思っていた
マイナス27%―。取引報告書を持つ手が震えた。1500万円の元手が、手数料を差し引けば1000万円近くまで目減りしている。
基準価額の推移を示すグラフは、ジェットコースターのような急降下を描いていた。
神奈川県在住の立石祐治さん(75歳・仮名)と信子さん(71歳・同)夫妻が投資信託で大損を喫した瞬間だった。
「実を言うと、もう500万円以上儲かってるんだ。銀行に置きっぱなしなんて、もったいない」
祐治さんが元同僚にこんな話を聞いたのは、’18年の秋だ。この頃、日経平均株価は2万3000円に迫ってバブル後最高値水準となり、「3万円越え」も囁かれていた。
「妻にそのことを話したら、『うちもやろうよ』と言い出した。とはいえ投資経験はありませんでしたから、とりあえず口座を持っている銀行の系列の証券会社に行ってみたんです」(祐治さん)
資金は1500万円ほどあること、なるべく短期で結果を出したいと伝えると、「最初は焦らず、比較的リスクが低い国内債券型の投信にしましょう」と勧められた。
「でも、言われた通りに3銘柄購入したのですが、1年ほど待っても含み益は2%。『これじゃ、増える前に死んじゃうよ』と、買い替えを相談することにしました」(祐治さん)
「それなら、ちょっとリスクはありますが」と担当者が書類を出してきたのが、「通貨選択型」の日本株と新興国債券の投信だった。
特に、当時下落していたブラジルの通貨レアル建てで購入すれば高いリターンが期待できるという。3分の2にあたる1000万円を買い替えることに決めた。
「『大きく儲けるには、大きく下がった時に買わないと』と言われて、よく考えず、商品の仕組みを理解することもなく納得してしまった」(祐治さん)
担当者の言う通り、その後の成績は順調だった。1割、2割と含み益が膨らんでゆくのを見て、すっかり安心した立石さん夫妻は、やがて市場の動向をチェックすることも減っていった。
事態が急転したのは、昨年の春だ。3月、ブラジルでコロナの感染爆発が発生。レアルはみるみるうちに暴落し、一時は40%安まで落ち込んでしまった。冒頭の取引報告書は、その直後のものだ。
夫妻はパニックに陥った。信子さんが血相を変えて証券会社に連絡し「どうなってるの!」と担当者を問い詰めたが、「こればかりは予測不能ですよ」と答えるばかり。
結局二人は、これ以上損失が膨らんではたまらないと、泣く泣く約500万円のマイナスを抱えたまま投信を売却し、損切りせざるを得なかった。
6/1(火) 6:32
1001: 以下名無しさんに代わりまして管理人がお伝えします 1848/01/24(?)00:00:00 ID:money_soku
「もう終わりだよこの投信。」
そう呟きながら場末の居酒屋で飲んでいた立石さんの耳にある言葉が飛び込んでくる。
「実はうちの会社が国からの随意契約を一手に引き受ける事になったんだ。利益は1000%増加するだろう。」
まさかそんなとは思ったが、立石さんは一縷の望みをかけ残った資金を利用して耳にした企業の株を購入してしまう。
一年後、立石さんを待ち受けていた運命とは―――!(以下次号)
この物語はやる夫の創作です!
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