7歳のライアンは、ほぼ普通の小学1年生だ。電車や車が大好きで、ディズニーのキャラクターに笑い、レゴで大都市を丸ごと作り上げる。他の子との違いは、遊ぶときにはカメラが回っていること。動画はすぐにユーチューブにアップロードされ、1730万人のフォロワーに向けて配信される。フォロワーの大半は、自分と同じ小学生だ。
フォーブスがまとめる「世界で最も稼ぐユーチューバー」ランキングでは今年、6月1日までの1年間で推定2200万ドル(約25億円)を稼いだライアンが首位に輝いた。
7歳児がこれほどの大金を稼いでいるという事実と同じくらい不可解なのが、現代の子供が自分ではなく他の子がおもちゃで遊ぶ様子をみたがっている理由だ。多くのアンボクシングコンテンツ制作者(ライアンは含まず)の代理人を務めるボトル・ロケット・マネジメント(Bottle Rocket Management)の創業者で最高経営責任者(CEO)のチャス・ラカレイドはこう語る。
「アンボクシング動画は、自分が本当に欲しがっているもの、特に自分の手には届かないものを受け取り、開封するという喜びの実体験の代替物となっている。何かを手にできなければ、次善なのはバーチャルにそれを体験すること、他の人がそれで遊んでいる様子を見ることだ」
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