ネットからは「パスタやデザートの売上が減るのでは」など、消費への影響を懸念する声が多く見られる。
いっぽうで、当のコンビニオーナーからは「経費が減ってありがたい」と好意的な意見もある。チェーンの異なる3人のオーナーに話を聞いた。
●レジ袋有料化「クレーム少なかった」
参考になるのは、2020年7月から始まったレジ袋の有料化だろう。
複数店オーナーAさんは、「始まる前はクレームを覚悟していましたが、案外お客様から怒鳴られることはありませんでした」と語る。
実は3人とも、大きなトラブルは経験していないという。むしろ、今では全員がレジ袋の有料化に好意的な立場だ。
関東のオーナーBさんは「本音を言うと、エコ問題よりも経費を削れたのがありがたかったです」。
レジ袋や箸、スプーンなどは加盟店が購入し、無料で客に提供していたものだ。有料になれば、店の営業経費は少なくなる。
関西のオーナーCさんは、3人のうちもっとも「恩恵」を受けており、月4万円ほどの経費節減になったという。
24時間営業のコンビニは、スタッフの時給を低くしないと利益が出づらい。ところが近年は最低賃金が大幅上昇し、店の経営を圧迫していた。Cさんのような店舗では、レジ袋有料化のインパクトは大きいと言える。
「有料化前は新聞でも袋を要求されていました。うちの店では、袋を買うのは全体の3割くらい。意外と少ないので、環境の面でも良かったんじゃないでしょうか。ただ、袋をつくっている業者さんは大変かもしれません」(Cさん)