「ビットコインは年内に10万ドルまで到達する?テーパリングやETF承認の動向は?」
上記テーマのもと、今回はマネックス証券 チーフ・ストラテジストで、「9割の負け組から脱出する投資の思考法」「2021年相場の論点」などの著者としても知られる広木隆さんに話を伺いました。
広木さんはマネックス証券のチーフ・ストラテジストとして、株や債券など幅広い資産の分析をされています。株や債券などの伝統的な資産と比べて、ビットコイン(暗号資産)にはどのような違いがあるとお考えですか?
広木隆氏)株や債券とビットコインの最大の違いは、理論価格があるかどうかです。理論価格とは、現在の価格が適正かを判断するための指標のようなものだと考えるとわかりやすいでしょう。
たとえば株の場合、業績や保有資産などから株価の理論価格を算出することができます。そして、算出された理論価格より実際の株価が高ければ「割高」、安ければ「割安」という形で、現時点での価格の評価ができる。そこで割安という評価が出れば、投資家が株を購入する動機になります。
また、債券も株と同じように理論価格を求めることができます。通常の債券の場合はあらかじめクーポンなどが決まっているので、将来発生するキャッシュフローを正確に予測することが可能です。そして、将来のキャッシュフローを金利で割り引き現在価値に換算することで、理論価格を算出することができます。
これに対して、ビットコインには金利もなければ、当然ながら業績のようなものもありません。つまり、理論価格を算出するための材料が何もないので、マーケットで決まる価格が妥当なのかを誰も判断できないのです。この点が、両者の決定的な違いと言えるでしょう。
ビットコインが「デジタル・ゴールド」と呼ばれるワケ
広木隆氏)理論価格を算出できないという点では、暗号資産はコモディティの中のゴールド(金)と似ています。ゴールドにも金利や配当はつかないので、キャッシュフローは生まれません。先ほども申し上げたように、将来のキャッシュフローがなければ現在の価値に換算することができないため、ゴールドの理論価格も実質ないに等しいことになります。
ビットコインは「デジタル・ゴールド」と呼ばれることもありますが、金融資産としての性質は金と非常に近いと思います。
ビットコインは投資分散効果を高める上で有効
昨今の価格高騰を受けて、株や債券などの投資家の間でも暗号資産のプレゼンスは高まっているように思われます。暗号資産をポートフォリオに組み込むことに対して、広木さんはどのようにお考えですか?
広木隆氏)暗号資産をポートフォリオに組み込むことに対して、私は肯定的な立場です。「ビットコインを入れることで、分散効果が図れる」というのがその理由です。
以前からアセットオーナー(※)たちの間では、株や債券などの伝統的な資産だけではあまりポートフォリオが効率化されていないので、別のアセットクラスにも投資範囲を広げる動きが出ています。このように、伝統的な資産以外の資産クラスに投資することを、オルタナティブ・インベストメント(代替的投資)といいます。
つまり、今は伝統的な資産クラスの相関が高くなりすぎているので、株や債券だけをポートフォリオに組み込んでいても分散効果が得られない。このような問題に対処するために、投資家たちは不動産やコモディティなど別の資産クラスへ分散投資を始めているわけです。
そういう意味では、株や債券とはまったく異なる値動きをするビットコインは、非常に分散効果の高い資産ということができます。そのような特徴があるので、伝統的な資産に投資をしている人たちも、リスクヘッジとして3%程度は資産にビットコインを組み入れた方が良いと私は考えています。
以下ソース
https://coincheck.com/ja/article/483
引用元:https://egg.5ch.net/test/read.cgi/bizplus/1633673576/