直近の外国為替市場で対ドルの円相場が1ドル=150円台前半で推移し、一時は160円を突破していた超円安が沈静化しつつある。
円高が進めば食品など生活費の高騰に歯止めがかかるとの期待もあるが、2年以上続いた円安で既に上がったモノの値段は、容易に下がりにくい。
日米の金利差を背景に、2022年年明けの1ドル=115円台から、今春、160円を突破した。
円安の進行は輸入物価を押し上げ、家計の節約志向を強めたとされる。一方、円高が進めば、輸入物価の下落で家計負担の軽減が期待される。
だが、練馬区のスーパー、アキダイの秋葉弘道社長は「物流コストも上がっており、上がった食料品の価格は簡単には下がらない」と話す。
モノの値段が下がりにくいのは、企業の賃上げも影響を与えている。
東京都荒川区の中小企業経営者は「人材を引き留めるために無理して賃上げをしている」と指摘。
「こうした状況では、せっかく値上げしたものを下げたくはない」と本音を漏らす。
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