歴史的な円安水準が続く日本は、インバウンド(訪日客)からみれば「バーゲンセール」(40代の男性米国人)の状態だ。
中でも飲食店のメニューは、購買力が高まる訪日客に合わせた価格設定が相次ぎ、日本人にはとても手が出せない水準に。東京の観光地を歩き、彼我の金銭感覚の違いを探った。
平日でもまっすぐ歩くのが困難なほど大勢の訪日客らでにぎわう東京・築地。すしや海鮮丼の店と訪日客がひしめく通りで、2万2000円のウニ丼の看板に目を疑った。
ほかにも豪華さを強調する2万円の海鮮丼の看板もある。東京・豊洲市場近くで今年2月に開業した観光施設「豊洲 千客万来」で1万8000円の海鮮丼「インバウン丼」が話題となったが、それを超える価格だ。
◆「米国ではもっと高いだろうね」
この価格、訪日客にはどう映るのか。20代の男性米国人は「米国ではもっと高いだろうね」。為替相場は1ドル=160円に近い。
円安効果に加え、日本よりも激しい海外の物価上昇を考えれば、割安に感じられるのかもしれない。
海鮮の印象が強い築地だが、居酒屋チェーンのワタミが昨年に希少ブランド和牛にこだわた牛串店を出すなど牛肉を扱う店が増えている。
和牛人気が海外で高まっていることが背景にある。インドネシア人の女性(27)は「日本の牛肉は口の中で溶けるようで本当においしい」と、3000円の和牛串を楽しんでいた。
ウニを乗せたサーロイン串(1万3000円)や、神戸牛とウニの丼(2万8000円)を扱うなど、訪日客に人気の牛肉と海鮮を組み合わせたメニューもある。
https://news.goo.ne.jp/article/tokyo/region/tokyo-333590.html
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