そのため男性としては「使えるのは従業員だけにして、開放したくはない」のが正直な所なのだとか。編集部はこの男性に取材を申し込み、話を聞いた。
男性は、内情についてこう訴える。
「トイレにかかる水道代やトイレットペーパー代、洗剤や芳香剤等の備品、清掃にかかる人件費等の経費はオーナー個人が負担しています」
金額にすると「月間で6~7万円」かかるそうで、決して安くはない出費だ。内訳は、水道代が1万5000円、トイレットペーパー代が1万円、洗剤や芳香剤などの備品が4000円、人件費が3万8000円だという。
男性の店は大通り沿いにあり、トイレがひっきりなしに使われる。
「月1回外部清掃業者による清掃と、各シフト時間の従業員さんにトイレ清掃をしてもらって清潔に保つように努力していますが、どんなに綺麗に清掃しても、ものの5分10分もすれば汚されてしまいます」
「男性用トイレの便座を下ろしたまま用を足し便座がおしっこまみれだったり、床におしっこがこぼれ水たまりのようになっているのは日常茶飯事です。私はトイレのドアを開ける時、一体どんな使用状況になっているのか……といつも軽い恐怖を感じます」
と悩みを打ち明ける。
こうした事情から、不特定多数ではなく従業員だけにトイレを開放したいのが本音だが
「中にはちゃんとお買い物をしてくれるお客様もいらっしゃいますし、緊急で小さなお子さんの手を引いてトイレを借りに来る方もいらっしゃいます。店で買い物をしてくれるお客様のために使える状態にしているのです」
と、清潔を保っている理由を明かした。そのため、何も買わない人に対して「勘違いしてタダ乗りするのはやめて欲しい」と胸中を吐露。「コンビニのトイレは公衆トイレではありませんので」と釘を刺した。